日々

生活とその周辺

1月

毎年いつの間にか年が明けている。

 

一月の第一週から授業が始まった。といっても朝に送られてくる課題にこたえるというオンラインの形をとっていたので、自宅でパジャマを着ながらwordをみつめキーボードを打ったりしていた。年末年始は感染が爆発している地域に位置する実家に帰省したため、わたしの大学のあるところに戻ってから2週間は自宅からほとんど出ず(スーパーに隔日でいくのと、ちょっとした散歩)、人と会話せず(スーパーも自動レジを使用)コミュニケーションという人間活動の大事な部分があまりこなせなかった。

 

そのせいか、あるいはホルモンバランス的なものなのか冬季うつ的なものなのか、月の前半の終わりごろめちゃくちゃに体調の悪い日が続いた。この頃のメモを読み返すと、洗濯機が回るのを延々と見つめていたり、トマトソースを床に少しこぼして涙目になったり、12時間連続で寝続けたりと結構しんどそうな自分がいた。それから「私にかまわないでください。私の日々はむなしいものです。」(ヨブ記7章16節)って感じでまんじりともせず横になったり、インターネットの海で美しい家具たちを延々と検索してたり、とにかく情緒に振り回されていた。せっかく日々を平穏なものにするために積み重ねてきた労力が、こうして一瞬にして打ち砕かれるとさらに落ち込んでしまう。とはいえ、朝型を維持し、23時ぐらいに就寝。三食きちんと調理し、完食する。嫌いな運動も続ける。毎日光を浴び、部屋の秩序を維持する。という表面上の「まとも」をなんとかこなしていたので、今回も切り抜けることができた。

 

年賀状がわりにとここ6年ぐらい会っていなかった友人から突如LINEが来てすごくうれしくなった。誰かの記憶に数年たっても残っていて、しかも連絡をとって再び関係性を構築してくれるってありがたいことだなと思う。誰かの善意に頼るのではなく、自分からもう少し働きかけるようになれたらいいなと毎回反省してます。

 

年始のEテレで「100分de萩尾望都」という特集番組があり、題材はいうまでもなく、解説者が全員オタクでとてもよかった。まさかご本人もインタビューにこたえてくれるなんて。番組が進行するたびに一人でいちいち感想を声に出したりそわそわしていたので、そばでハーブ(合法)の勉強をしていた妹に「ちょっと落ち着いて」と諫められたぐらい楽しめた。萩尾望都さんの作品は高校の現国の先生からおすすめされたもののひとつで、「漫画ってあくまでエンターテインメントであって文学みたいに芸術性はないよね」って斜に構えていた当時女子高生だったわたしを圧倒してくれた、従来の漫画の概念を取っ払うものすごいものなので、同じように思っている人も少年青年漫画専門の人もぜひ読んでみてください。

 

友人たちとオンライン飲み会をした。皆もう社会人として立派に働いており、普段の仕事に加えて夜間学校へ入学したり、DJデビューしたりと次のステップを着々と重ねていた。だから自分がどうというものでもないけれど。色んな人生の選択肢をみることができて、面白い友達がいるというのはいいものだなと思って参加しています。PUIPUIモルカーの話や、在宅勤務(私は勉強)をいかに充実させるかという切実な話で盛り上がった。あと筋トレをゴリゴリにこなしているという友人は、「ダンベル何キロ持てる?」というアニメを見ていない自称筋トレ好きは全員偽物という過激論を展開していた。ビートに疲れたあなたに、在宅業務がはかどる曲としてForest Notesという自然音(水源地の音)をきけるアプリを紹介してもらったので、よかったらどうぞ。